長い花穂と甘い香りが魅力 ストックを楽しむ
長い花穂があでやかで美しいストックは、一重咲きから八重咲きまでかわいらしい姿が特徴的で、冬から春の切り花として広く使われています。
今回はストックのおすすめ品種と栽培のワンポイントもご紹介しますので、ぜひ育ててみてくださいね!

切り花用一本立ち「アイアン」シリーズ

●営利生産向けおすすめポイント
茎が特に硬く花が密に付き、花穂の形がくずれにくいのが特徴です。採花後の水揚げ、花持ちもよいです。

 

●家庭園芸向けおすすめポイント
「アイアン」シリーズは花穂に小花が密集しボリュームがあります。豊富な花色も魅力で、花穂の形もきれいなので切り花として飾るときにもよく映えます。また、茎が硬いので栽培中に倒れにくいのが特徴です。

切り花用一本立ち系ストック

スプレー系「カルテット」シリーズ

●営利生産向けおすすめポイント
上位での分枝性が強いスプレー種のシリーズです。頂花が着色し始めてからピンチすることで、枝吹きと開花のそろいがよくなります。八重鑑別は容易です。

 

●家庭園芸向けおすすめポイント
香りが強く、切り花向けに改良された品種です。茎の丈夫でスプレー状に3~5本分枝して花が咲きます。豪華な八重咲きと清楚(せいそ)な一重咲きの混合種で、フラワーアレンジメントに向きます。

スプレー系ストック

分枝系ストック

●営利生産向けおすすめポイント
晩生分枝系の2品種を取り扱っています。
「彼岸王」は巨大輪で花立ちがよいのが特徴で、「新彼岸王」は天候に左右されずに春の彼岸ごろに開花します。どちらも長く愛されてきたロングセラーの品種です。

わい性「ベイビー」シリーズ

●営利生産向けおすすめポイント
茎が硬く分枝が旺盛な極早生わい性種で、花壇苗・鉢物に向きます。主茎は伸びにくく草姿がよいです。高性(切り花)種に多いソフトカラーが豊富です。

 

●家庭園芸向けおすすめポイント
開花が早く、コンパクトな草姿のわい性品種です。分枝発生がよく、主茎に続いて側枝にも次々と花を咲かせます。晩秋~春まで長く楽しめ、花壇や寄せ植えを彩ります。

わい性ストック

オールダブルのストック

●営利生産向けおすすめポイント
ストックは通常、八重と一重の花が約50%ずつ出現しますが、オールダブルの品種は八重率が90%以上で、子葉による八重鑑別をほぼ必要としません。その分作業の省力化が可能です。
現在、白や黄色系の品種の取り扱いがございます。

ストック栽培のワンポイント

発芽適温は20~25℃、発芽日数は3~4日と早めです。発芽したら徒長しないようにすぐに日よけを外しましょう。発芽後10日程度たったら子葉のうちに八重咲きの株を残して間引きます。

 

【八重鑑別の方法】
八重率向上の簡単な方法として、セルトレーで播種して鑑別する方法があります。
1つのセルに対して4粒ほどの種をまき、生育中のセル苗またはポットへ植え付け後の苗から選抜すると、同じ生育環境のため苗の比較がしやすく八重率が向上します。

 

●鑑別しやすくする方法例
・用土の肥料はなるべく少なくする
→葉の濃淡が出やすくなります。肥料が多いと葉色が濃くなり、比較しにくくなります。
・セルトレー1穴に対し4粒ほどの種をまく
→苗の数が少ないと比較できないため、4粒程度が理想です。
・1つのセルの中で苗を比較し、八重に見えない苗を抜く
→八重に見える苗を1株残します。

 

 

 

ストック栽培におすすめのグッズ