栽培の過程で徐々に土は硬くなり痩せていきます。そのような状態で植え付けをしても、思うように生育しない場合があります。早めの土づくりで、春のガーデニングシーズンを万全の態勢で迎えるために、おすすめの土壌改良材を自信をもってご紹介します!
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枯れ葉など植物や鶏ふん、牛ふんなどの家畜ふんで堆積して発酵させたものを指します。
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土の通気性や保水性をよくしたり、微生物を増やしたりするために使われるものを指します。そのため、堆肥は土壌改良材に含まれます。
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植物の足りない栄養分を補給するために用いられるものを指します。肥料には植物の三大要素の窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)が含まれているものが多く、化学的に合成されて速効性がある「化学肥料(化成肥料)」と、植物性または動物性由来の原料で作られていて、土の中で微生物に分解されるため、効き目は緩やかですが持続性が高い「有機質肥料」の2つに分けられます。
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水分が土の中に染み込みにくく、空気も土中に入っていけないので、植物の根が生育しにくく、植物全体の生育も悪くなります。さらに、水はけも悪いのでジメジメとした環境が長く続けば、根が酸素を吸うことができず腐ってしまうこともあります。
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せっかく肥料を与えても土の保肥力が低いと雨や水やりのたびに肥料分が流れ出てしまい、肥料の効果が出なくなってしまいます。
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土の中の栄養分の偏りや、土の中の善玉菌が減ったり、悪玉菌が増加することによって、植物の育ちが悪くなり、病原菌が発生しやすくなります。
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土の酸性度(pH)は、酸性雨や植物を育てるだけでも上昇します。ほとんどの植物が生育しやすいpHです。植物が好む土の酸性度になっていないと、植物が必要な養分が土中に含まれていたとしても、根から養分を吸収しにくくなるため、生育が悪くなったり、病気にかかりやすくなります。
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腐葉土、バーク堆肥、ピートモス、もみ殻くん炭などがこれに当たります。肥料分は少ないですが、土をふかふかにして通気性、排水性、保水性をよくします。
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牛ふん堆肥、鶏ふん堆肥、豚ぷん堆肥などがこれに当たります。肥料分が多く、植物の三大要素である窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)をたくさん含んでいます。
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バーミキュライト、ゼオライト、パーライトなどがこれに当たります。通気性や保水性、排水性などに利用されたり、無菌のため育苗用土に使われるものもあります。
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土壌改良には特に決まった時期はありませんが、12~2月ごろの冬と8月ごろの夏、または植物を入れ替えるタイミングに行うのがおすすめです。
特に冬と夏がおすすめなのは、冬は寒さにより、夏は真夏の強い太陽の熱によって、土の中の病原菌や害虫も一緒に死滅させることができるからです。年に一度は土壌改良を行うようにしましょう。
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土壌改良材は土に混ぜて使うのが基本です。土壌改良材の中には、熱やガスが発生するなど作物を傷めてしまう場合があるので、必ず植物を植える2週間以上前に作業を行います。
土の上の層と下の層を入れ替えるように深くしっかり耕します。耕しているときに前に植えていた植物の根や雑草、石などがあれば取り除きます。ふるいを使って取り除くのもおすすめです。
しっかり耕すことができたら、土の状態に合わせた土壌改良材を使ってムラのないように土に混ぜ込みます。
かなり重労働な作業なので、夏場は熱中症になる危険もあります。熱中症対策をしっかりして、早朝や夕方などの比較的涼しい時間帯に行うことをおすすめします。
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同じ科や同じ植物を同じ場所で育て続けることによって、土が硬く締まり、水はけが悪くなったり、根が伸びづらくなったりします。また、土中の栄養分の偏りがあったり、病害虫が増加したり、土中の肥料分や植物に有効な微生物が減少したりしています。
腐葉土やバーク堆肥などをすき込んで微生物を増やし、育てる植物に合わせて牛ふんや鶏ふんなどを追加ですき込み、3~4週間待てば土壌改良の完成です。
早く植物を植え付けたい方は、「バイテク バイオエース」または「スーパーミックスA」を使えば、約2週間待てば完成です。
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根の成長を促進する腐植がたっぷりの ドイツ産黒ピート!
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水はけが悪く、雨などで水分を含むと泥状にぬかるみ、乾くと硬く締まった状態の土です。
まずは深さ30cm以上しっかり耕し、排水性をよくするためにパーライトやバーク堆肥、もみ殻くん炭などを入れます。さらに微生物の餌として腐葉土を加えて耕し、微生物が増えるまで2~3週間待てば完成です。
また、畑に溝を掘って、たまった水が畑の外に流れる道をつくると、水がたまりづらくなります。
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水はけがよすぎて、保水性がなく、水分だけではなく肥料分も流されていってしまうような保肥力も少ない土です。
保水性、保肥力をよくするために赤玉土、バーミキュライトやゼオライトなどを加えます。あわせて微生物の餌として腐葉土やバーク堆肥などを加えて、2~3週間待てば完成です。
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日本は基本的に酸性の土です。日本は雨が多いため、土のアルカリ成分が流されたり、酸性雨や植物を育てているだけでも酸性の土になってしまいます。酸性が強いと、植物の根が傷んだり、根がリン酸分を吸収しにくいなどの障害が出ることがあります。
目安となる土のpH適正範囲※は、弱~微酸性(pH5.5~6.5)です。土壌酸度計で測り、pH5.0前後だった場合、消石灰や苦土石灰をまいてpH5.5~6.5前後になるように調整します。
※pH適正範囲は植物によっても異なるので、栽培前に確認するようにしましょう。
消石灰や苦土石灰をまいて耕し、2~3週間待てば、酸性の土の土壌改良は完成です。ただし、しばらくすると雨などで再び酸性寄りの土になるので、定期的にチェックが必要です。
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おいしい野菜が育つ 健康な土をつくる石灰
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おおよその土壌酸度を知りたければ、その場所に生えている雑草から知ることもできます。
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強酸性土を好む雑草
シロツメクサ、スギナ、スズメノテッポウなど
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微酸性土を好む雑草
スズメノカタビラ、ナズナ、レンゲソウなど
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弱酸性土を好む雑草
アカザ、オオバコ、カタバミ、ギシギシなど
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中性土を好む雑草
イヌノフグリ、ハコベ、ホトケノザなど
- ※土の酸度により消石灰や苦土石灰をまく量が変わるので、酸度調整を行う場合は土壌酸度計で測ることをおすすめします。
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