- ユリの球根は深く植えることが大切!そのため鉢植えの場合は高さのある鉢を選ぶ。
- 西日の当たらない場所を好みます!種類によって日当たりや半日陰を好むものがあるので、適した場所を考慮して植えます!
ユリといえば、ユリの女王「カサブランカ」を思い浮かべる方が多いと思いますが、カサブランカを代表とするオリエンタルユリの他にもおすすめのユリはたくさんあります。ぜひお気に入りのユリを見つけてみてはいかがでしょう。ユリの育て方・栽培方法のポイントもお教えします。
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ユリの球根の下部から出る下根と、球根の上部から出た茎から出る上根があります。主に上根で養分を吸収するため、上根がしっかり張れるように球根を深めに植える必要があります。そのため、地植えするときは40〜50cm程度の深さまで土をしっかり耕します。土は赤玉土6割、腐葉土4割を混ぜたものがおすすめです。
上根と下根のために、元肥は球根の上下に分けて与えます。
緩効性化成肥料を上根用に6割、下根用に4割の割合で球根から5cmくらい離れたところに与えます。〈地植えの場合〉
〈鉢植えの場合〉
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球根は乾かしてしまうと下根が弱って株が貧弱になってしまいます。冬でも晴天が続いて土が乾くときは水やりをします。地面が凍る場所ではわらや落ち葉などをかけて防寒します。
発芽したら十分に日に当てて、茎を硬く丈夫に育てます。蕾が見えるころになったら支柱を立てて誘引します。
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芽が出たら速効性の化成肥料を1株に小さじ1杯くらい、株元にばらまきます。5月以降は月2回ほど、液肥を8月いっぱいまで与えます。
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鉢植えのオリエンタルユリの植え替えは毎年行うべきですか。
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ユリ科の植物は連作を嫌います。毎年、新しい用土を使用するか、きちんと再生した用土を使うことをおすすめします。なお、鉢植えのメリットは、季節ごとに置く場所を変えられることです。春は日に当てますが、初夏は半日陰がよく、そこで花を咲かせます。夏は暑いので木漏れ日程度の日陰になるところがよいです。残暑が去った秋になったら、再度、日に当ててやりましょう。
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鉢植えにしているオリエンタルユリが2年目になると生育がよくありません。ご近所の庭のユリは植えっ放しでも元気に見えます。どうしてでしょうか。
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花後にお礼肥をやって、晩秋に葉が枯れたら植え直しをします。ユリは老廃物を出し、それが鉢の土にたまることで弱くなります。植え直しをするときはなるべく新しい土を使用します。
庭に植えた場合、その老廃物が拡散してたまりにくいので、ご近所の植えっ放しのユリはよく咲いているのでしょう。
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病害虫は何に注意したらよいですか?
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ユリの病気で一番注意したいのはウイルス病です。接触で簡単に伝染し、一度病気にかかると回復不能となります。新芽に付くアブラムシがウイルス病を伝染させるので、見つけ次第ハンドスプレー式の殺虫剤をかけて防除します。エアゾール式を使用するとガスによる冷害が新芽に出る可能性があります。
予防的に発芽直後に浸透移行性殺虫剤の記載内容に従って株元にばらまいておきます。症状としては赤や桃色の花には白いかすり状の条斑が出たり、葉に黄色いモザイク斑が出て観賞価値が低下します。
他には梅雨期に多発する葉枯病があり、短期間に葉が枯れ上がります。防除法は風通しをよくし、発病前から園芸用殺菌剤を散布して葉に薬剤の保護膜をつくっておくと効果的です。
薬剤の使用に際しては、必ず商品の説明書をよく読んで、記載内容に従ってお使いください。最新の適用病害虫名・対象作物名については、「薬剤の使用についての注意事項」のページにあるメーカーのホームページをご参照、または、お問い合わせください。